刺繍作家 atsumi exhibition & work shop


会期/2024年1月6日(土)〜 1月14日(日)11時~19時
※会期中無休
会場/アルトスブックストア(島根県松江市南田町7-21)

刺繍作家 atsumi さんによる、新刊『 黒い糸で紡ぐ ある家族の刺繍 』(文化出版局)出版記念の巡回展を開催させて頂きます。

実際の本に掲載された、刺繍の原画の展示販売と、 atsumi さん監修の刺繍キットや刺繍糸の販売などもあります。

また、ご本人をお迎えしてワークショップも開催致します。刺繍のコツを実際に教えて頂ける貴重な機会です。ぜひご参加下さい。

<ワークショップ>
「ぬりえをするよう
に刺繍する手の巾着」
「ぬりえをするように刺繍する手のポーチ」
日時/2024年1月7日(日)
<午前の部>10時~12時  ※お席に余裕あり
<午後の部>14時~16時  ※残りわずか
定員/各回12
内容の詳細とお申込みはオンラインショップページよりお願いします。

<お楽しみ企画>
前回も大変ご好評頂いた、atsumiさんと親交のある「Paryo」さんによる発酵調味料を販売します。この季節お鍋にぴったりの調味料などが届きます。合わせてお楽しみ下さい。
Instagram @paryo_ogawa
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新しい本が完成しました。
わたしの単独の著書としては9冊目の本です。
これまで数冊本を出させていただき、本への想いや出してきた数や内容のこと
本という媒体の特性についてなど考えることも増えました。その中で、今作りたいもの。本という形で残したいもの。

今のわたしだからできること。やりたいこと。たくさんの想いに、時にワクワク時に押し潰されそうになりながら、なんとか形にすることができました。

今回のテーマは2つ
・普段は気に留めないような会話や仕草、記憶
・黒という色と、同じ色でも異なる種類の糸での表現

前書きにも書いたのですが、記憶って、意外とあいまいで、人によって覚えているポイントが違ったりするのが、わたしにはとても心地いいのです。
それがいつの間にか自分だけの宝物になっていたりして。
そんなことがわたしの制作のヒントになっていることは間違いなくて、それを楽しく形にできたらなっというのがひとつ。

もうひとつは、黒というフラットな色であり線で、物語を紡ぎたいという想いです。色は、いつもわたしを助けてくれました。あまり絵が得意ではないけれど、糸の質感や刺繍糸の持つ色が、ペンや絵の具で描く絵とは違う何かにしてくれました。

これまで『あなたの選ぶ色が好き』っと言ってくださった方を残念がらせてしまうという心配もあったので、色をあえて封印するのは、ちょっと勇気のいることでしたが一度はやってみたいことでもあり、挑戦するなら今なんだとお告げのようなものを感じました。

そして、これはいつも大切にしたいと思っていることなのですが、この本を見る方にたくさんの想像・妄想ができる余白を残したいということ。この本を見て、しばらく会っていない誰かを思い出したり、昔の自分に再会したり何かこころが動くページがあったら嬉しいです。

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【プロフィール】
atsumi あつみ
刺繍作家。多摩美術大学卒業後、アパレルメーカー、同大学に勤務の後作家としての活動をはじめる。刺繍をベースとした作品づくりで個展を開催するほか、異素材を扱う作家・企業とのコラボレーションワークや、アニメーションへの素材提供・装画制作・ワークショップなどの活動をする。『刺繡のエンブレム』(文化出版局)、『刺繡博物図』(小学館)など著書多数。
​HP https://www.itosigoto.com/
Instagram @itosigoto